ばぁど・うぉっちんぐ

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【個人勉強メモ】短期記憶と長期記憶

大学時代に教員免許を取得するための勉強をしていた。

現在の仕事が講師業なので、GWに実家に帰ったタイミングで教育心理学の本を持って帰ってきたがこれがなかなか面白い。

今の仕事に結びつく内容だったので、少しずつ勉強メモとしてアウトプットしていく。

記憶力

人が知識として記憶をする際、記憶のタイプは2つある。

短期記憶と長期記憶だ。

短期記憶とは、電話帳の電話番号を一時的に覚えて電話のダイヤルを回す際に使うものだ。電話をかけたあとは電話番号は大抵の場合忘れます。

長期記憶とは、短期記憶とは違い長期的に覚えておくことができる知識。

短期記憶

上記の通り短期記憶とは一時的な記憶である。 10数秒で消失してしまうような短い時間間隔での記憶で、わずかな量しか記憶ができません。

電話番号とか黒板の文書をノートに書き写すとか、講義者の講義をメモするとかいう際に使われる記憶領域。

この短期記憶を使い際のテクニックとしてはまとまりを意識すること。 例えばIPアドレスIPアドレス127.0.0.1と言った具合に数字が.によって一定のまとまりとして区切られている。 こうすることで、127001という単なる数値の羅列より覚えやすくなっている。

ローカルホスト(127.0.0.1)はわかりやすいかもしれないが192.168.XXX.XXXのようなIPアドレスを覚える際は.の存在がより重要になるだろう。

長期記憶

長期記憶は短期記憶に比べて無限の容量と考えられている。

例えばアメリカの首都はどこか?などの長期的に記憶されているものだ。

新しい情報はまず短期記憶にはいり、その多くは忘れ去られますが、一部は長期記憶に転送され定着します。

短期記憶から長期記憶へ

短期記憶から長期記憶にするために必要なことは主に2つ。

1. 繰り返し行う

反復練習のことだ。専門用語ではリハーサルという。

学生時代などの試験勉強の前などに英単語や四字熟語などを繰り返し勉強して、反復練習を行った記憶は誰にでもあるだろう。

また具体例としては積み木自己紹介と言ったアイスブレイキングなどで活用されている。

mynavi-agent.jp

積み木式自己紹介とは、初対面のグループが採用するアイスブレイキングである。 詳しくは上記のリンクを参照してほしいのだが、このアイスブレイキングはまさに反復を行うものであり、会議の時に全員の名前を把握しなければいけないという課題をクリアできる。

2. 意味付けを行う

例えばセキュリティ界隈ではIDSIPSというツールがある。

IDSIPSともにネットワーク上の通信を監視し、不審な通信があれば何かしらのアクションを行う。

IDSは不審な通信があれば検知し管理者に通知を行う。 IPSIDSの機能に加えて不審な通信の遮断を行なってくれる。

このように真ん中のアルファベットのみが違うので初心者はこのIDSIPSの違いがわかりづらく、内容をごちゃ混ぜにしてしまうことが多々見受けられる。

そこで意識することが言葉の意味付けである。アルファベットは何かしらの頭文字を意味している。 IDSIntrusion Detection Systemのことであり、真ん中のDetectionという単語は検知という意味を持っている英単語だ。

対してIPSIntrusion prevention Systemのことであり、prevention(防止)という単語が使われIPSの機能を表現できる英単語であることがわかるだろう。

このようにIDSIPSを単なるアルファベットの羅列として覚えるのではなく、アルファベットの意味付けを行うことで記憶し、かつ長期的に脳内に情報をインプットすることができるだろう。

忘却

記憶においてもう一つ重要な要素が忘却だ。

人は忘れる生き物である。

忘却曲線というものが存在する。 ja.wikipedia.org

この曲線を見ると最初の1時間でガクッと下がるが、その後の数時間は緩やかな下降になる。 この緩やかに下降しているうちに繰り返し勉強することで、物事を忘れずに記憶することができるようになるだろう。

また、忘却の一つの要素として重要なものが干渉だ。

以前学習した内容のために新しい学習材料の記憶が妨害されることを順行干渉、すでに学習していたことの記憶が妨害されることを逆行干渉と呼ぶ。

干渉説を裏付けるものとして、学習後睡眠をとることで記憶が定着しやすいというものがある。これは、学習後に起きていると学習したことと関係のない余計な情報が入ってくるため干渉が起こり、忘れてしまうからだと考えられているそうです。

まとめ

講師業をしているため、久々に教育心理学を学んで面白いことを学んでいたんだなと実感している。

講義の資料作りなどに積極的に生かしていきたい。

講義の際も、セキュリティの単語の繰り返しのインプットや復習しやすいように家に持ち帰ることができる資料などを作るようにしたい。